LUDENS事業部 座談会

CG制作は、さまざまなキャリアや職種のスタッフがチームで動きます。
どのような役割があってどのように進めるのか、いろいろと気になりますね。
そこで、大手ディベロッパー企業のブランドムービー制作チームの社員たちにインタビュー!
入社時のエピソードや失敗談なども交えて本音で語ってもらいました。

野瀬 正裕

Masahiro Nose

CGプロデューサー

2012年入社

制作会社にてCGデザイナー、フリーランスを経てTREE Digital Studioに入社後、CGプロデューサーに転身。業界の変化をいち早くキャッチし、多種多様なCGやVFX制作に関わる。手掛けた案件は、大手製薬会社CM、大手乳製品会社CMなど。近年は屋外街頭ビジョンによる3D立体広告も多数手掛けており、培った技術、ノウハウを元に多くの提案を行っている。

今若 弘大

Kodai Imawaka

CGプロダクション
マネージャー

2023年入社

専門学校にてCG映像制作を学ぶ。子どもの頃から映像作品の鑑賞が好きで、この業界を目指していた。手掛けた案件は、自動車会社ブランドムービー、今回の大手ディベロッパー企業ブランドムービー、秋葉原駅デジタルサイネージなど。今後の目標は、指名を受けられるようなプロダクションマネージャーになること。

大村 彩乃

Ayano Ohmura

CGデザイナー

2022年入社

専門学校にてCG映像制作を学ぶ。学生時代から、実写合成の映像制作を目指し、案件の幅広さからTREE Digital Studioに入社。手掛けた案件は、映画、大手企業ブランドムービー、3D立体広告など。今後の目標は、実写合成作品を一人で1カット手がけられるようになること。

清水 亮

Ryo Shimizu

CGデザイナー

2019年入社

専門学校にてCG映像制作を学ぶ。学生時代から現在も、映像作品を見ることが好きでよく鑑賞する。手掛けた案件は、大手不動産会社CM、ミュージックビデオ、3D立体広告、ドラマなど多数。今後の目標は、長尺VFXに力を入れた映画制作をやること。

TREE Digital Studioへの
入社の決め手、入社後に感じたことは?

今若

広告系の映像制作に携わりたくて、いろいろな会社を調べました。TREE Digital Studioは、規模の大きい作品をたくさん制作している上に、CM、街頭ビジョン、イベント映像など、幅広い案件を手掛けているので、この会社に入りたいと思いました。
入社してみたらドラマや映画も制作していて、イメージしていた以上でしたね。今、自分がやりたかったことをやらせてもらっています。

大村

CGの専門学校時代から、実写合成の映像が作りたいと思っていました。CM案件だけ、実写映像だけ、という制作会社が多い中で、TREE Digital Studioはさまざまなジャンルの映像を作っているところが魅力に感じました。実写合成以外にも幅広く経験できるこの会社で働きたいと思ったんです。採用面接では、緊張していた私に面接官の方が「リラックスしていいよ」とフランクに接してくれて、肩をほぐしながら面接しました(笑)
入社1年目の時、新しい案件を知らせる社内チャットを見て、一番気になった案件に手を挙げました。「全部は難しいけど、この部分だけやってみる?」という具合に、やる気をくみ取ってチャレンジさせてもらえたことがうれしかったですね。

清水

専門学校でCGを学んでいたとき、TREE Digital Studioの方が学校に来て、いろいろと話してくれる機会があったんです。たくさんコミュニケーションを取ってくれて、会社の温かい雰囲気が伝わってきました。CGスペシャリストよりもCGジェネラリストとしてさまざまな業務に携わりたかったので、幅広い案件があるTREE Digital Studioが、自分にマッチしていると思いました。
入社後は残業や休日出勤も覚悟していたのですが、思ったほどはなくてプライベートの時間も確保できています。たまに、撮影が休みの日に当たることもあるけど、逆に撮影は勉強になることが多くて楽しいので充実した一日になりますね(笑)

野瀬

僕はもともと別の会社でCGデザイナーをしていました。その後、フリーランスになったんだけど、TREE Digital Studioに大学時代の同級生がいたことが縁で中途入社しました。入社後もCGデザイナーとして業務に携わっていましたが、プロデューサーをやりたい思いがずっとあって、徐々にそちらにシフトしていった感じですね。
社内は和やかな雰囲気で、みんな仲良くやっています。色々な実績を積み重ねて僕らができる業務の幅も広がっているし、有名な作品に携わってお客さんの反応が好評だとうれしいですね。

この仕事のやりがいを教えて!

今若

シリーズものの作品に関わると、時々振り返った時に自分の頑張ってきた歴史として残っていくことが嬉しいです。
多くの人の目に触れる案件をやると、SNSに感想を投稿してくれる人がいるから調べます。それを見るとやっぱりうれしいし、やりがいを感じますね。

大村

会社のホームページの作品一覧に載る自分の名前を見て、友人や家族に「すごいね!」と声を掛けてもらえると、テンションが上がります。それに、部内の作品鑑賞会で案件を終えるごとに「良くなってきたね」と先輩方にほめられることに、やりがいを感じますね。

清水

僕もSNSで世間の反応をサーチします(笑)やっぱり外の声が一番ですね。それから、徐々に案件を任せてもらえる立場になってきたので、実力が付いてきたことを感じてやりがいにつながっています。今、入社6年目ですけど、去年あたりからCM1本任せてもらえるようになりました。

案件のチーム構成や役割は?

野瀬

僕はプロデューサーとして、基本的にはお客さんとやりとりします。あと、スーパーバイザー(SV)というデザイナーのトップがいて、その下にいくつかのチームごとにサブリーダー(SL)がいます。大手ディベロッパー企業の案件はデザイナーの数が多かったので、スーパーバイザーがデザイナー全員を管理することは難しい。ですから、スーパーバイザーの下にサブリーダーが付いて、各デザイナーチームのまとめ役をしました。
スーパーバイザーは僕と一緒にお客さんの所に行って撮影方法やCGの作り方、仕上げに関してなどを具体的に決めていきます。そして、その情報をサブリーダーのみなさんに伝達します。

今若

僕は、おもに野瀬さんのサポートをしました。プロダクションマネージャーの仕事は案件によって変わりますが、この案件では撮影現場でのサポートや、撮影データのやり取りなどをしました。撮影では多くのエキストラが参加したので、タイムスケジュールの管理もしました。

清水

僕はデザイナーチームのサブリーダーでした。作品が長尺でボリュームがあったので、パートごとに4つくらいのチームに分かれて制作しました。サブリーダーは野瀬さんやスーパーバイザーからの情報をチームのメンバーに伝えて、現場を回す重要な役割でした。同時に、自分でCGカットも作っていましたね。

大村

私はアシスタントデザイナーとして、映像の中の「木」のモデルを作って、その後の工程で使えるように整えたりしました。1カット作るというよりは、先輩デザイナーの作業をスムーズに終わらせるためのサポート的な作業が多かったですね。各アシスタントは、それぞれが得意なことを担当しました。

大変だったことは?

野瀬

地方の大型イベント会場を3日間ほど借り切って撮影した時は大変だったよね。あとは、ブランドムービーの撮影でも、メインの撮影をやりつつエキストラ撮影などもスタジオの端で同時進行でやらなくてはいけなくて、なかなかハードだったよね。

清水

僕はエキストラ撮影の方をやったんですけど、メインの撮影の方にスーパーバイザーが付きっきりで忙しそうだったので、確認したいことがあっても聞くに聞けなくて……。エキストラ30人全員を3Dスキャン撮影したのですが、スマホやカメラを持ってエキストラの周りをグルグル回りながら撮るんですよ。それを2本撮ったので合計60周回りました。作業量が多くて結構大変だったけど、なんだかんだ言っても撮影は楽しかったです。

今若

僕も清水さんと一緒にエキストラ撮影をしました。映像をどのような用途で使うのかをしっかり説明して、そのシーンをイメージしながら一人ひとりにポージングをお願いしました。全身を撮影しないといけないので、かなり肩や腰を酷使して翌日はひどい筋肉痛になりましたね(笑)

野瀬

この作品では、実際の建物などをCGで再現したんだけど、制作段階で完成していない建物があったんだよね。まだ存在しないものを制作するために、設計部の人に聞いた内容から予測を立てたり、建築図面を何度も見て確認したり。途中で、建築設計内容そのものに変更が生じたこともあって、それに合わせてCGも修正したんですよ。

清水

CGで何千本もの木を生やしたんですけど、それぞれの木の配置や質感などを実際と同じように再現するのが思っていたより大変でした。コンセプトに沿って計画されていたものだから、忠実に再現して欲しいというクライアントの要望があったんです。

野瀬

実際の建築物や植栽が後から完成して、うちで制作したCGと同じだった時は、みんなで「うぉー!」となったよね(笑)

大村

私も植物を作ったんですけど、季節によって色を変えたら「緑のままにしてください」とか、「実際はこんな色にならないよ」とか、かなり細かい修正が入りました。それから、普段は触らないソフトウェアを覚えながら、慣れない作業を進めることが大変でした。ソフトウェアは一度覚えれば、他の案件でも応用できるので、スキルアップにはなりましたね。

広告案件の面白さは
どんなところですか?

野瀬

ゲームやアニメ、映画などに比べてスパンが短いから、短期間で本数をこなせるところかな。本数をこなすと経験の幅も広がるからね。技術の進歩に応じてCMも常に新しいことを取り入れていくので、新しいことをリリースできる。
その点、映画は2~3年前からある程度企画ができあがっていて、そこから長期間にわたって映像制作をします。制作開始時点の技術を継続しなければいけない可能性もあって、必ずしも最新の技術は使わないかもしれません。

大村

CMは実在する商品をCGで作ることが面白いです。今回なら建物やその背景を制作したので、ニュースなどで完成した建物を見たときに「自分たちが作ったものと同じものが本当にできている!」と感激しました。
私はいかにもCGっぽいものではなく、誰が見ても本物なのかCGなのか分からないような作品を作るのが好きですね。「CGだと気づかなかった」という感想をもらうと「よっしゃ!」となります(笑)

清水

例えばゲーム制作だと、モデリングだけする人、エフェクトデザインだけする人など、パートごとに人が分かれて作業をします。CMは、任されてくると1カットを最初から最後まで一人で作れます。CG制作の工程が全部できるジェネラリストというスタンスが自分には合っていて、「このカットは全部僕が作った!」と言えるとうれしい。すべて自分でやり切りたい人は、CM制作が向いていると思いますね。

今若

CMは多くの人の目に触れる作品が多いところが魅力です。ゲームやアニメ、映画はそれを自分で選んだ人しか見ないけれど、CMはテレビやWeb、街頭ビジョンなどから勝手に流れてきて、いつの間にか視界に入っていますからね。自分が携わった作品が多くの人の記憶に残ったら、やっぱりうれしいです。

これまでの失敗談は?

今若

入社したての頃は、詰め方が甘かったり、スケジューリングがはまらなかったり、いろいろ失敗していましたね。納品が間に合わなくなりそうになった時、他の案件の人にも手伝ってもらって、ヒヤヒヤしながらなんとか納品までこぎつけましたけど、苦い思い出になっています。
そのおかげで、今では、「このタイミングでチェックを出す」というような判断ができるようになってきました。痛い目を見ないと覚えないということは結構あって、失敗から学んで経験値が上がりました。

大村

私もスケジュールがギリギリになってしまって、先輩に手伝ってもらったことがあります。
それと、学生のころは自分のデータは自分しか使わないので、データの整理がいい加減でした。でも、会社では自分の作ったデータを人に受け渡していくので、誰が見ても分かるようにしないといけない。先輩方のキレイなデータを見て学びましたね。

清水

失敗ではないですけど、学生時代に学んだ技術だけでは全然足りないことを、仕事を通して痛感しましたね。早く任されるようになりたくて、結構がむしゃらにやってきました。

野瀬

みんなが失敗と思っていることは、上の人間はそう思っていないよ。こっちは、そういうこともあるだろうなと想定して動いているから、そんなに気にしなくて大丈夫。分からないことや不安なことがあれば、遠慮なく先輩たちに聞いて欲しい。僕らベテランは若手スタッフがやりやすいように、環境を整えてあげたいですね。

今後の目標を教えて!

今若

今は先輩方のサポートの仕事をやらせてもらっているのですが、いずれは自分で仕事を持ってこられるようにして、お客さんと直接やり取りがしたいです。お客さんから指名してもらえるようなプロダクションマネージャーになることですね。

大村

アシスタントからデザイナーに昇格して、実写合成の仕事で1カットまるっと作ってみたいです。大手ディベロッパー企業の案件のように、CGなのか実写なのか分からないような作品を手掛けたい。案件によっては、アシスタントの今でも1カット全部やらせてもらえますが、この案件は物量が多く1カットが長かったので、デザイナーの方でないと難しかったんです。そういう難しいカットも一人でできるようになりたいですね。

清水

最近、TREE Digital StudioではVFX制作に力を入れていこうという取り組みがあります。映画やドラマもそうですし、今後は長尺VFXが増えてくると思っています。実は今、ドラマ案件に携わっているので、ここで長尺VFXを経験して、いずれは映画制作をやってみたいですね。

野瀬

清水君、実は今そんな話もきてるよ(笑)
TREE Digital StudioはCG制作だけでなく、撮影スタジオや編集スタジオがあるので、それらをフル活用して会社全体で「TREE VFX」の案件を増やしていきたいです。これからもCM案件をやりつつ、エンタメ系や映画もやりたいですね。実際に、映画の話はいくつか進んでいるので、今後さらに増えていくと思います。

TREE Digital Studioは
こんな学生さんを歓迎します!

今若

TREE Digital Studioでは海外の案件も含めて色々な作品に関われるので、好奇心旺盛な人がいいですね。そして、自分から積極的に動けることが重要なポイントだと思います。
僕もまだ入社2年目なので、これから入社するみなさんは一緒に成長していきましょう!

大村

学生時代に培った知識や技術は、入社したら足りないことがたくさんあるので、自分で学ぶ姿勢が大事です。やりたい案件に手を挙げたり、自分から行動したりできる人は成長できると思います。
それから、私はコミュニケーションをしっかり取れる人と一緒に仕事をしたいですね。最初は緊張すると思うけど、自分から聞きに行ったり、先輩からの投げかけにちゃんと返せるように意識してみてください。
積極的にチャレンジできる人をお待ちしています!

清水

「学生時代からすごいCGを作っていました!」というのも大切だけど、この会社で5年間働いて一緒に仕事がやりやすいと感じたのは、状況を正確に伝えたり、相手に分かりやすく話したりできる人です。知識や技術は後から付いてくるので、そんなに心配しなくても大丈夫です。それよりも、最初は周りの人との意思疎通がしっかり取れることが大事かなと思います。ぜひ、僕らと一緒に注目されるVFX映像を作りましょう!

野瀬

CGの制作スタッフは内にこもりがちなので、やはり周りの人と協調して物事を進められる力があると仕事がやりやすいですね。あと、CG制作は案件に関わる時間が長いので、忍耐強い人がいいです。清水君が言うように、最初から技術力がものすごく高くなくても構いません。そこは入社後に頑張ってくれたらいいので、クオリティの高い作品作りをやりたい気持ちがある人は、ぜひTREE Digital Studioに来てください!

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